pagetop

アルマイトとは

アルマイト処理の概要

アルマイト処理の概要

アルミニウムの表面には、最も優れた表面処理方法として陽極酸化処理(アルマイト処理)を施します。
この処理は、硫酸などの溶液中で、素材のアルミニウムを陽極にして電流を流し、アルミニウムの表面に酸化皮膜を生成させる処理です。
この処理によって表面に形成された酸化皮膜は、装飾性に優れ、硬度、耐摩耗性、耐食性が非常に高くなり優れた特性を示します。

陽極酸化皮膜は、微細な縦孔が無数に形成された緻密な組織になっており、この細孔の中に染料などの細かい粒子を吸着させることができるのが、他の金属にはみられない最大の特性です。
この特性を利用して、アルミニウムの表面の全部あるいは一部に染料を用いて着色させ、微細な縦孔の皮膜中に密封させる為の処理(封孔処理)を施して染色することができます。
アルマイト染色はめっきや塗装と異なり、着色部の剥離や脱落がなく堅牢で耐久性に優れています。
尚、生成される皮膜厚さは合金の種類や電解時間などの各条件により異なりますのでお問い合わせ下さい。

アルマイトには、建築材料の下地処理としてのアルマイト、建材サッシュ等のアルマイト、単色の染色や、多色アルマイト、文字や柄などの入った装飾アルマイト、エッチング処理(立体的表現)を利用した装飾アルマイトなどの他に、アルマイトとオフセット印刷、シルク印刷を組み合わせた処理まで多種多様の処理方法があります。
また一般的なアルマイトから、硬質アルマイト、機能アルマイトなどもあります。
アルマイトに関する代表的なJIS規格は以下の通りですが、このほかにも多くの試験法や規格が規定されています。

JIS H8601:アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜
JIS H8602:アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化塗装複合皮膜
JIS H8603:アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜
JIS H0201:アルミニウム表面処理用語

アルミニウム表面処理の立体的仕上げ法(エッチング法)

アルミニウムをアルマイト処理した後に、その表面の立体的なデザインとして残したい部分を耐食性の保護膜で覆い、アルミニウムを溶かす薬品中に浸漬すると、保護されていない不要部は溶解除去され(エッチング処理)立体的なデザインが得られます。
溶解して凹となった地肌はアルミニウムの生地が露出しているため、この部分に更にアルマイト処理を施し、必要ならば染色することもできます。
こうして立体的な画像や文字が得られ、画像と地肌との前処理の相異による光沢や艶消し仕上げと染色の組み合わせによって、デザイン性に富んだレリーフやネームプレートを制作することができます。

陽極酸化皮膜及び複合皮膜モデル

陽極酸化皮膜及び複合皮膜モデル

各種アルマイト処理の特長

皮膜の種類 内容・特長 耐候性
硫酸皮膜
(シルバー)
硫酸水溶液中で電解して得られるもので、もっとも代表的な表面処理皮膜。
透明度がよく、染色や電解着色の場合の母体皮膜としても利用される。耐食性、耐摩耗性良好。
自然発色皮膜
(電解発色皮膜)
染料や金属塩を用いず、アルミ合金の材質及び電解条件の組み合わせにより発色させる。 
通常のシルバーアルマイトより一般的に高電圧で処理されその皮膜は日光堅牢度、耐食性とも優れている。
色調はゴールド、アンバー、ブロンズ、グレーなどがある。
電解着色皮膜 シルバーアルマイトをベースにして金属塩を含む電解溶中で二次的に電解し、
アルマイト多孔層の最深部に金属を吸着析出させて着色する。
その皮膜は日光堅牢度、耐食性とも自然発色皮膜と同様に優れている。
色調範囲は自然発色皮膜より広く、ブロンズ、アンバーゴールド、ブラックなど
淡色から濃色まで任意の色調が得られる。
染色皮膜
(有機染色)
(無機染色)
一般に硫酸皮膜を染料で染色する。特に有機染色はバラエティーに富んだ鮮やかな色調が得られる。
有機染色の一部や無機染色は日光堅牢度がよく建材等にも使用される。
複合皮膜
(アルマイト + 静電・電着塗装)
アルマイト上に更に塗装するもので耐食性に優れ、塗膜光沢から意匠性も高いもっとも一般的な方法である。

アルマイト皮膜厚さ(JISH8601)の等級と主な用途例

皮膜厚さの等級 主な用途例
AA 3 反射板、家電部品(内部)など
AA 5
AA 6
AA 10
台所用品、日用品、家電部品、車両内装、家具・建築部材(内装)など
AA 15
AA 20
AA 25
台所用品、車両外装、土木・建築部材(屋外)、船舶用品など

アルマイト塗装複合皮膜(JIS H8602)の種類

種類 皮膜厚さ 用途例
A1 5μm以上+塗膜 過酷な環境で、紫外線露光量の多い屋外
A2 5μm以上+塗膜 過酷な環境の屋外
5μm以上+塗膜 一般的な環境の屋外
5μm以上+塗膜 屋内
参考資料:(一社)日本アルミニウム協会 建築用アルミニウム板材 ご利用の手引き